恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



何も考えずに歩いてきた道を歩いた。



だって考えたくないから。


おまわりさんが他の人を抱き締めてる姿なんて、思い出したくないから。




私はポケットの中で騒いでる携帯電話を確認することすら出来なくて、ただひたすら歩き続けた。




寒さなんて感じない。

耳の痛さなんてわからない。


胸の中が痛すぎるから……。






おまわりさんのバカ。


おまわりさんのバカ。


信じてたのに。


信じてるのに。




















大好きなのに……。