あと少し。
あと少しでおまわりさんの家。
最後の角を曲がっておまわりさんの家に目を向けると、玄関の明かりが見えた。
良かった。
おまわりさん居るね。
おまわりさんの家がどんどん近づくにつれて、私の胸をズキッとさせるものまで見えてしまった。
赤い車。
あの女の人、今もおまわりさんの家に居るんだ……。
暖かい灯に見えていた家の明かりが、急に遠くに感じた。
どうしよう……。
私、おまわりさんを信じてる。
だけど、やっぱりこのままはいやだよ。
今すぐおまわりさんに会いたい。
さっきは立ち止まってしまった場所。
だけど、今回は立ち止まらなかった。
おまわりさんを信じてるから。

