家に帰って洗濯物を干し終えた私は、おまわりさんに電話をしようとした。
別に用はないけど、やっぱり気になるから……。
付き合い始めた頃は、電話をかけるまでにいろんなことを考えて迷ったりもしたけど、
今はあの頃のような迷いは消えていた。
ただ、おまわりさんの声が聞きたい。
それだけ……。
携帯電話の発信ボタンを押そうとした時、突然着信音が鳴った。
私はビクッと一瞬驚いた弾みで、着信相手を確認しないまま応答してしまった。
「もしもし……?」
声を発した瞬間、電話から嗚咽を漏らした声が聞こえてきた。
『お父さんが……
お父さんの意識が戻ったわよ』
喜び溢れたお母さんの声……。
私は手にしている携帯電話を握り締め、熱い涙で頬を濡らした。

