恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



おまわりさんが車を止めたのは、街から離れたところにポツンとある木で建てられた店の前だった。


ここ……?

お店の中は真っ暗で、誰もいそうにない。


私はエンジンを止めたおまわりさんに目を向けた。



「そろそろ、かな」


え……?


左腕の時計に視線を向けたおまわりさんが顔を上げた瞬間、

目の前がパッと明るくなった。





「うわぁ……!!」




真っ暗だった世界に、電飾で飾られた大きなツリーが現れた。

それにサンタクロースやトナカイ、ウサギやクマもいる。



赤、青、白――

目を輝かせている私の隣で、おまわりさんがにっこりと微笑み口を開いた。


「かわいい」

「うん、すっごくかわいい!!」

「そうじゃなくて、喜んでくれてる美樹がかわいいんだよ」


おまわりさんの言葉に、私の顔は紅潮した。



全てが嬉しくて、

全てが夢の世界みたい。