布団の中に居る私を起こしてくれたのは、おまわりさんからの着信音だった。
手の中で光っている【おまわりさん】の文字に体中が反応して、私はベッドの上で飛び上がった。
「もっ、もしもし」
『美樹? さっきはごめん、電話に出れなくて』
「ううん、気にしないで」
『なんか声、いつもと違うけど風邪ひいた?』
「えっ!?」
こんな昼間に寝てたなんて知られたくない……
おまわりさんがいるのは電話の向こう側なのに、私は訳もなく乱れた髪を掌で整えた。
「そうかなぁ? 何も変わらないけど?」
『そう? 』
「うん」
ふぅ~、おまわりさんが信じてくれて良かった。
『ところで何かあった?』
「あ……うん。今日は終業式で早く帰ってきたからおまわりさんの家に行こうかと思って……」
『ごめん……俺、今日午後から勤務になっちゃったんだ』
おまわりさんの返答に、会えると思い込んでいた私はすっかり肩を落としてしまった。
けど仕方ないよね、仕事だもん……。

