恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



家から一歩外に出ると、白い景色が広がっていた。


「うわぁ、雪が積もってる」


昨日降っていた雪がそのまま溶けず、路面にうっすらと色をつけたんだ……。



久しぶりの雪を踏む感触。


私は子供のように、自分の足跡を振り返りながら歩いた。



私の歩幅って、けっこう短い。

足が短いってこと?


何度も振り返りながら歩いていると、胸をキュンっとさせる声が聞こえてきた。




「そんなにキョロキョロしてると転んじゃうよ?」



あ……

おまわりさん。



白い息を吐く制服姿のおまわりさんが、子供のような私を笑顔で見ていた。