恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「保護者として宮本の婆ちゃんが迎えに来た時、
宮本は婆ちゃんに質問されても何も言わなかったんだ。
俺はその姿を見て、冷たい奴だなって思ったよ。
……けど違ったんだ」



違った……?


お父さんの言葉の後、おまわりさんの顔が少し赤くなった。

それは明らかにお酒のせいじゃなくて……。


赤くなったおまわりさんの顔が俯きかけ、お父さんは視線を下げておまわりさんに言った。


「婆ちゃんに渡すカーネーションを買ってて捕まったなんて、言えなかったんだよな?」



母の日に、

婆ちゃんにカーネーションを……?



「宮本と婆ちゃんが店を出た後、なんだか気になって追いかけたんだよ。
そしたら、宮本が婆ちゃんに鞄の中で潰れた1本のカーネーションを渡してたんだ。

『拾ったからやる』ってな……」



おまわりさんは、まるで小さい頃にしでかしたことを暴露されているかのように、真っ赤な顔で頷いた。

そして少しの間の後、顔を上げて話し始めた。