「宮本が疑われたのはCDの万引きだったんだ。
店員が棚に並べたCDが無くなってることに気づいて、近くに居た宮本が疑われた」
お父さんの言葉の後、おまわりさんは静かに頷いた。
「俺がその店の事務室に駆け付けた時、店員が宮本の鞄の中を見ようとしてて、宮本は必死に鞄を腕に抱え込んでたんだ。
どうしても中を見せたくないって……そうだったよな?」
「はい。今思えば、あんなに抵抗したら疑われても仕方ありませんよね……」
「まぁな。けど、最初から疑われたことが悔しくて、鞄を渡したくなかったっていう気持ちもあったんだろ?」
「……はい」
おまわりさんはお父さんの言葉に、少し恥ずかしそうに答えた。
なんだか中学生のおまわりさんが目の前にいるみたい。
私はおまわりさんを少し遠くに感じながらも、かわいく思えた。
「それで、どうしたんだい?」
おばあちゃんが急かすようにおまわりさんに質問した。
「はい……それで青木警視長が来て、僕の話をちゃんと最初から聞いてくれたんです。
僕が話しやすいように、時々相槌をうちながらゆっくり、丁寧に……」
お母さんとおばあちゃんは、普段仕事の話をしないお父さんの仕事ぶりを聞いて、関心するようにゆっくりと頷いた。

