恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「どういうこと?」

お母さんが質問すると、おまわりさんがゆっくりと口を開いた。



「僕が中学の時、万引きの容疑で疑われたことがあったんです。
その時、青木警視長のお世話になりました」


そう……おまわりさんが前に言ってた。

その時のことがきっかけで警察官になったって……。



何も知らなかったお母さんとおばあちゃんは凄く驚いてる。

それでもおまわりさんは、その時のことを話し続けようとした。


「あの日、僕は……」



「カーネーションを買いたかっただけなんだよな?
婆ちゃんにあげるために……」


俯きかけたおまわりさんの言葉を遮るように、お父さんが口を開いた。



カーネーション……?



「はい」

おまわりさんは真っ直ぐにお父さんを見て、はっきりと答えた。