耳元から軋むベッドの音が聞こえてくる。
普段一人でしか聞かないその音が、二人の状況をリアルに伝えてきた。
はっと目を見開き、ベッドに両手を着いたおまわりさん。
上半身をベッドに沈めている私とおまわりさんの距離は、おまわりさんの腕の長さだけ。
私の中で騒がしく動いている鼓動は、おまわりさんの唇が離れても静まらなかった。
このまま抱いてほしい……。
心の声が、恥ずかしげもなく私の頭の中を駆け巡る。
濡れた唇がその思いを言葉にしようとした時、
それを遮るかのようにおまわりさんの唇が静かに動いた。
「ごめん……。また一線を超えそうになっちゃった」
私は、喉で膨らんでいた心の声を胸の中にしまい込んだ。
「ふふっ、ドキドキしちゃった」
「俺も、今すっごいドキドキしてる」
悲しげな笑みをつくったおまわりさんに、本当は心の声を伝えたかった。
今すぐ抱いて……そう言いたかった。
けど、それは言ってはいけない。
一線を超えない。
それがおまわりさんの優しさで、
愛し方だから……。
そして、彼はやっぱり
おまわりさんだから……。

