「ゴホッ!!」
背中を叩かれたおまわりさんは、真っ赤な顔で咽こんだ。
私は訳が分からず、咳をしているおまわりさんを目を丸くして見た。
「おまわりさん……?」
?マークを顔に浮かべた私が口を開くと、浅野さんがにっこりと笑って口を開いた。
「宮本が君に出会ってからの勤務態度ったら凄いんだぞ」
「え……?」
「ちょっ、浅野さん!!」
浅野さんが口を開いた途端に焦り始めたおまわりさん。
おまわりさんをからかうように、浅野さんは笑顔で話を続けた。
「勤務時間の30分前に出勤してたのは、彼女に会うためだったんだよな?」
うそ……。
朝におまわりさんと会えてたのは、おまわりさんのおかげだったの?
おまわりさんの顔を見ると、穴があったら入りたいっていうような顔で視線を私から逸らしていた。

