恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




おまわりさんから携帯を受け取った私は、智子から貰ったストラップの話をおまわりさんにした。



「このストラップ、運命の相手のところに導いてくれるんだって。
私をおまわりさんの所に連れて来てくれたんだね」



ストラップを指先で突いている私の耳に、おまわりさんの声が聞こえてきた。



「美樹ちゃん……って意外と大胆なこと言うんだね」


「え?」



おまわりさんの顔を見た途端、顔が茹でダコになった。


だって、おまわりさんの顔が赤くなってるんだもん。




「あっ、いえ、そういう意味じゃなくってっ!!」


あ~~、なに言ってるんだろう私。

なんてことを言っちゃったんだろう私。




あたふたと両手を胸の前で動かしている私に、おまわりさんは微笑みながら言った。


「嬉しいよ」





おまわりさん、知ってる?

おまわりさんのその一言が、私の中でその言葉の意味を何倍にも高めるんだよ。