優しい微笑みで涙を拭ってくれるおまわりさん。
その顔に、私はまた恋に落ちてしまう。
おまわりさんの指に、
おまわりさんの唇に、
おまわりさんの全てに……
私はきっと、何度も恋をする。
私が泣き止むと、おまわりさんは私の頭をポンポンと優しく叩いて椅子に姿勢を戻した。
そして咳払いをした後、まるで事情聴取をするかのように、落ち着いた口調で話し始めた。
「では、本題に入りましょうか?」
目を丸くする私に構わず、おまわりさんの言葉は続く。
「今回の出来事の発端は何ですか?」
「え……」
答えずに俯いた私の顔に、おまわりさんが顔を寄せる。
「あの、それは……」
言葉を詰まらせながらおまわりさんに視線を向けると、おまわりさんは優しい眼差しで私を見ていた。
伝えよう。
全てを伝えなきゃ、何も解決しない。
私は心の中に仕舞っていた気持ちを、おまわりさんに伝えた。

