恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




先生はきっと私の気持ちを見抜いてる。


ただ勇気がないだけって……。




なのに私は、そのことに正面からぶつかることが出来ず、捻くれた言葉が口から飛び出てきた。


「今さらどんな顔で会いに行けって言うのよ……」



すると、膨らんだ私の頬をつまんで、先生が笑って言った。



「その顔で会いに行け!
大好きですって顔に書いてあるぞ?」




先生の笑顔が目の前にあり、

そのことを意識した瞬間、息が止まった。


けど、それを先生に気づかれたくなくて、私はすぐに言葉を発した。



「も~! そんな単純に解決できないよ!!」



「だよな~」



姿勢を戻した先生は、頭の後ろで腕を組み、考えるように溜め息をついた。


そして少しの間の後、私に視線を落として口を開いた。