恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




「先生……私間違ってたんだね」


気がつくと、熱い涙が溢れだしていた。



「間違ってたのかはわからない。
けどさ、せっかく好きになった人が、好きって言ってくれたんだぞ?
答えを出すのは二人で一緒に、だろ……?」



優しく私の頭を撫でながら微笑む先生に、私は小さく頷いた。



そうだよね……。

両想いっていう奇跡が起きたんだもん。


答えを見つけるのも、二人で一緒にだよね……。




けど……


「先生、私おまわりさんに会えないよ」


「どうして?」


「あんなに近くの交番にいるのに、別れてから一度も会ってないんだよ。
もう顔も見たくないくらい嫌われてるかも……」