恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「青木、昨日とは別人みたいな顔してるな」


「そうかな?
……そうかも。今私すごく幸せだからね」





恋って凄いんだ。


昨日まで憂鬱だった二者面談もいやじゃなくなる。




「昨日言ってた問題が解決したから?」


「うん。私ね……」



彼氏が出来たって言おうとした瞬間、顔がにやけて言葉を飲み込んだ。




「なんだよ、気持悪いな~」


「ふふふ、私ね、彼氏が出来たの!」



鏡で自分の顔を見たら、きっと消しちゃいたくなるようなにやけた顔で言った。





「あ、そう……」



興味ないって感じで声を吐き、机に視線を落とした鈴木先生。


けど、幸せいっぱいの私は、そんなことには気も止めずに話を続けた。