「けど酷いことされて、気づけたことがあったんだ」



え……?



おまわりさんの突然の言葉に、私は目を丸くした。



「本当はその事を伝えに美樹ちゃんの家に行ったんだけど、帰ってないって言われてずっと探してた。
どうしても伝えたかったから」




私がおまわりさんを探してる間

おまわりさんも私を探してたの……?




何を言われるかわからない。


だけど、それだけで嬉しかった。




同じ時間、

同じ思いでいたなんて……。





私を包んでいるおまわりさんの腕が緩み、

おまわりさんは真っ直ぐに私を見つめた。