私を抱き締めながら携帯電話で白人の特徴を話すおまわりさん。 その顔はやっぱり 大好きなおまわりさんだった。 いつもの穏やかな瞳が、何か起こると強い眼差しに変わる。 正義のヒーロー。 私のヒーロー……。 携帯を切ったおまわりさんは、私の視線に気づいて口を開いた。 「少し落ち着いてきた?」 私は優しい言葉にゆっくりと頷いた。 「よかった。俺もやっと落ち着いてきたよ」 今日初めて頬笑みを見せたおまわりさんを、私は見つめた。