よく分かんないけど…… 心臓がうるさいんだ。 ―――痛いほどに…。 「なあ、桃…」 ふと隣から、 震えた声が聞こえてきた。 あたしが…… あの声を震えさせてるんだよね……?? 罪悪感があたしを襲った。 「なっなんですか……??」 ズキズキと痛む胸を押さえながら あたしは遼平さんを見た。 でも、遼平さんの口から出てきた言葉は、予想外のものだった。 「俺に敬語使うの ―――止めよーぜ…」 .