「とにかく行くぞ」 「ちょっ……!!」 俺は桃の腕を引っ張って、俺の車に連れていこうとした。 「遼平さんっ!!痛いっ……!!」 「ああ、ワリい……」 桃が突然叫び出した。 相当腕が痛かったんだろーな。 涙目になってるし。 でも、そんな桃もかわいかったり……。 って、俺…!! 今はそんな感傷に浸ってる場合じゃないっての!! 俺は桃の腕を離した。 その変わり…… 「きゃあっ………!!」 「これでいいだろ?? しっかり掴まっとけよ?」 俺は桃の身体をヒョイと持ち上げた。 .