「ま、受かってたからいいか。 帰るぞ、桃」 「うんっ……!!」 あたしは笑顔で返事をした。 だけど…… 「お兄ちゃん…?」 何故か一向に動こうとしない。 その場に突っ立ったまま。 「ねぇ、お兄ちゃんってば!!」 「あっ!! 俺、トイレ行ってくるから、先に車戻ってな、桃……!!」 「ちょ―――…!!」 あたしの言葉なんか無視して、 お兄ちゃんはダッシュであたしの元を去って行った。 それと同時に――― 「桃……」 聞き覚えのある声が聞こえてきた。 .