「お兄ちゃん…」 「どうした、桃…?」 「時速50キロ越えたら許さないから」 「……………」 あたしの機嫌の悪さにやっと気付いたらしいお兄ちゃん。 ほんとに、空気読めないよね。 お兄ちゃんは苦笑いのまま、 エンジンをかけてアクセルを踏んだ。 あたしの忠告が効いたのか、運転は穏やかだった。 あんな運転のせいで体調崩して、 入試落ちたらシャレにならないし。 わりと落ち着いた気持ちのまま、 会場につくまで、あたしは外の景色を楽しんでいた。 .