「そっかー、桃ちゃんって言うのかあ。桃って呼んでいい?」



「ど…どうぞ…」




ニコッと笑った遼平さんが、あたしの手を強引に握り、握手を強要してきた。


拒否する理由もないので、あたしは素直に握手に応じる。



…なんか、ものすごくフレンドリーだなあ。


性格も良さそうだし、こりゃ絶対モテるな。




「あの…お兄ちゃんはどこに?」



「幸也ならトイレだよ」




扉の方を指さしながら、遼平さんが優しく微笑む。


…こんなかっこいい人と一緒にいると、なんだか恥ずかしくて顔をそらしたくなるな。




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