"待って………!!" そう叫びたくても、 叫ぶことができない。 追いかけたくても、 追いかけられない。 なんで…………?? あたしに幻滅しちゃった―――?? 「ほら佐々木さん、 みんなに礼しないと」 野坂君の声で我に返った。 もう劇は幕が閉じるところらしい。 野坂君は、何事もなかったかのように、客席に向かってお辞儀をしている。 あたしも複雑な気持ちになりながらも、お辞儀をした。 .