どこかに行っちゃったのかな? 野坂君忙しいしね。 あたしはケータイを見た。 ひびきからの連絡はナシ。 まだ時間あるから、いろんなところには回れるよね……? そう思って、あたしが歩き出した、その瞬間――― 「佐々木っ………!!」 後ろから、声が聞こえたんだ。 あたしは振り返った。 「野坂君………?」 「ごめんな、佐々木。 はい、コレ」 ハアハア、と息を切らしながら、 野坂君はあたしにさっきと同じ味のクレープを差し出してきた。 .