「さあ、お嬢さん。

このりんごをお食べなさい」



「はいっ…………。

って、キャ――――ッッ…!!」








―――ガシャン…!!



履き慣れないヒール付きのパンプスのせいでこけるあたし。





「ちょっ…大丈夫??桃……!!」





おばあさんと化したひびきが、
あたしに駆け寄ってくる。










「あはは……

大丈夫……。心配かけてごめん」





あたしは苦笑いをした。


そんなあたしを見兼ねたのか、
担任の中村がクラス中に響き渡るような大声で叫びはじめた。








「一旦休憩するぞー!!」





その言葉を聞いて、
クラスメイトはぞろぞろと教室を出て行った。






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