「わ、雪だ雪だ!」 授業中だというのに、騒然とする教室。 雪というだけで心が弾んで、誰もが授業が早く終われと願っていただろう。 そういうときだけ私たちの間に通じ合うものが流れるのだ。 みんな落ち着かない様子でちらちらと外の様子を眺めている。 先生も、きっとそんな生徒を微笑ましく思っていただろう。 小さなきっかけで、大きく心が揺れたりする。 小さい頃の方が、幸せを見つける能力に長けていたような気もする。