トゥルー ラブ

千夏は深々と頭を下げると、悲しそうな顔をしたままベビーカーを押して、帰っていった・・・


その姿を見届け、私は鞄からケイタイを取り出す


-プルルルル- -プルルルル-


「はい。愛歌?久しぶりー!」


「久しぶり。」


「どうした?元気ないね。」


「今から、ヒマ?」


「あっうん・・・大丈夫だよ。」


「ちょっと話したいことがあるんだけど、出てこれるかな?」


「わかった。今どこいるの?」


「駅のカフェ。」


「そっか。じゃーすぐいくね。」


「うん。ありがとう。」


-ピッ-


今のこのモヤモヤした気持ちをすべて吐き出したくて、巴を呼び出した


一人でいると、気がまいってしまいそうで恐かった


こうして、巴を待っている短い間だけでも、一人でいると、どんどん気分が落ちていく・・・