黒薔薇

「送~信」


和希に奪われ返ってきた携帯には、『メールを送信しました』の文字。


「今日、遊べることになったんだけど、ご都合いかがですか?」


あわてて、送信済みのメールをチェックして声に出して読む。


「和希、ナイス」


って、ガッツポーズを決めている香織を睨みつつ、和希を睨む。


ブーブーブーブー。


3人の沈黙を破ったのは、マナーモードに設定してある携帯のバイブレーター。


案の定、送り主は達也。


「『もちろん。OKだよ。授業が終わったら校門で待ってるね』って、どうするのよ。これ」


「「行くしかないでしょ」」


声を張り上げてしまった私に2人は声をそろえて最終宣告をする。