黒薔薇

「で、どうだった?」


「何が?」


翌日、教室に入るなり、2人に捕まる。


「何がじゃなくて、達也君と抜け出したじゃん」


「あぁ、連絡先交換した」


そう言って携帯を見せる。


「「で」」


「今日、遊ぼうって誘われた」


「「で」」

当然行くんでしょ。と言った視線を向ける。


「もちろん、断ったわよ。だって、今日は3人でカラオケに行く約束じゃん」


「「はぁ~」」


2人の溜息がはもる。