『Ha-n?
 何言ってんだ、Boy?
 Youが、Sapphire(サファイア)なんて大層な名前で呼ばれるのはこのAngel様のおかげだろ?』

 僕の言葉に、エンゼルも負けずに、せせら笑った。

『Pilotの適正試験にブチ落ちて、一生陽の目を見ねぇ独房暮らしか。
 良くてもせいぜい掃除夫止まりのYouをKnight of knightまで引き上げてやったのは、このangel様だってことを忘れてもらっては、困るぜ?』

「何ぉう!?」

 こんの!

 本当に腹のたつったら!

 エンゼルの言いぐさに、更に何か言ってやろうと息を大きく吸い込んだとき。

 母艦にいるプラチナの声が割って入った。


『サファイア!
 エンジェル!
 敵が!!』




 敵?

 それがどうした、このヤロウ!!!


 腹を立てたココロに、追い討ちをかけるように。

 バーバー鳴る、うるさい通信器にキレて、僕とエンゼルは、同時に叫んだ。



「『やかましい!!
 当面の敵はこの莫迦だっ!!!!」』