長い廊下を乱暴に引っ張られて移動し。

 いくつもの自動ドアを開いて、開いて。

 最後のハッチを開くと。



 光が差した。

 冷たいけれども、心地よい潮風が僕の頬を撫でた。

 青空が見えた。




 ……外だ……っ!




 僕の大好きな、空。

 手には、相変わらず手錠があったけれど。

 全ての重荷から、ふっ、と解放された気分になる。



 ……だけども。

 半分夢見ごこちだった僕を、ルシィが破った。