見上げれば、蒼い空。

 そして、僕の周りには、火が燃えていた。

 火は、熱く、僕を灰にしようと、蝕んでいるのに。

 僕は、なぜだか、とても落ち着いた気分で、空を眺めていた。


 海の真ん中にある、珊瑚礁でできた、砂だけの島に、僕達は漂着していた。

 近くには、ミサイルと、エンゼルの崩壊のために、ぼこぼこになったスフィンクス。

 そう。

 僕のエンゼルは、見事に真二つにちぎれ。

 頭は、無事なものの下半身が僕に乗って燃えていた。