「どうしたの…?」

信じられない…

目の前に拓海くんがいる。



布団の中で先日貰った指輪を左手につけて寝ようとした矢先。

窓ガラスに石がぶつかるから。

…ビックリ!!



拓海くんは優しい笑顔を向けてくれた。



夢…じゃないよね?



「…せっかくのクリスマスだし、会いに来たんだ」

拓海くんの、吐く息が白い。

「真由ちゃん、ごめん」

そう言って拓海くんは私を抱きしめた。



まさか会いに来てくれるなんて…

ありがとう、拓海くん。





「寝かけていたよね…?」

あわわ!!パジャマのまま、外に出てしまった。

恥ずかしい…

「ホントごめんね!!」

拓海くんはそう言って、私の唇を塞いだ。



優しいキス。



最高のクリスマスプレゼントだよ、拓海くん…



しばらくして唇を離すと、

「風邪引くといけないから、帰るよ」

拓海くんの言葉に私は頷く。

「また、電話するから」

うんうん、と頷く。



「拓海くん」

私は拓海くんを見つめる。

「ありがとう…」

拓海くんはニコッと笑って

「会えて良かった。
もう寝てたらどうしようかと思ったから」



その言葉に私と拓海くんは顔を見合わせて笑った。