病院から帰って来て、ずっと寝てた。


龍矢になにか食べるかって聞かれても。


なにも食べたくない。


気持ち悪い。


薬だけ飲んで、また寝る。


そんなふうに過ごしてたら。


もう次の日の朝。


「下がってないか。」


龍矢が私の体温計を見て、ため息をついた。


「ほんとよく風邪引くよな。どこでもらってくるんだよ。」


「知らない。」


「美和、悪いけどちょっと仕事行ってきていいか?」


「えっ?いいよ。行ってきて。」


ちょっとびっくり。


いつもなら、私のそばにずっといてくれるのに。