僕の彼女は天使様

『なんで? 帰れないよっ!
救急車っ。』


鞄から携帯を取り出す優希。


霞み掛かる頭で必死に考える。


(今、大事なのは俺から優希を遠ざけないと...理性が飛びそうだ...早く。)


『優希っ! 』


俺は震える指先でカラコンを外し、優希を見た。


優希が息を飲む。


『この瞳の色を見ろ...人間じゃない...ヴァンパイアなんだ。早く...行くんだ...お前を傷つけたくない。』


身体は狂暴なままに血を欲しがった。


でも、嫌だったんだ。


欲望に任せてそんな事したくなかった。


もう立っていられない。


膝が折れてその場に座り込んだ。