あたしはキッチンに立って、コーヒーを煎れる。 もうそろそろ起きるかな。 そう思って部屋に戻ると、冬真くんはすでに起きてて 難しい顔をしたまま、ベッドに座って何かを… 見てる。 「冬真くん…?」 手元を見ると あのお見合い写真。 「羽菜さん…これ……」 しまった。 まだ何にも話してなかったんだ。 ごまかし樣がない写真。 ごまかすつもりはないんだけど… なんだか後ろめたい気持ちになる。