「麻希の小指に、赤い糸が付いていたの」 「…赤い糸?」 「そう、夕飯の時やお風呂上がりは付いていなかったのに…こう、巻き付いていたのよ」 わざわざ糸を巻き付けた? しかも、赤い糸―。 ―――運命の赤い糸の真似? 「あと、ロープにも…」 「ロープまで?…よく見つけられましたね」 「まだ息をしているかもと、外そうとしたので」 「…でも、息はしていなかったんですね」 無言で頷く。