泥だらけの君へ


あれだけ大好きだった野球姿を見ることが、いつしか苦痛になっていた。

早くマウンドから降りて欲しい。

なんて最低なこと思ったりした。

だけど、フェンス越しに見る彼はとても遠くて、四方から聞こえる声援も、高い声も、あたしには辛いだけだった。