「すべてだ!!」 恋する不良は言った。 ストレートすぎる発言にあきれる俺。 ため息をつき、あいつバカじゃねーの、という顔で相手をにらむ。 しかし、恋する不良の反撃で、俺は思わぬ恥ずかしさにおそわれることになった。 「兄貴、そう言う兄貴はなぜここに来た?妹が嫌いなら、わざわざこんなところにこなきゃいいだろうが?」 もっともな意見です。 自らそう言いたくなった。 妹が嫌いならほっとけばいい、そりゃそうだ。 俺は少し顔があつくなり、自分でふっと無意識にほほえんでしまった。