ベッドに仰向けで倒れこみ、口の中の痛みをこらえながらティッシュで涙をふきます。 お腹も頭も痛くて痛くてさんざんです。 自業自得。 だれかが耳元でそんなことを言う妄想までラムはしてしまいました。 ……こんこん。 ふと、ドアをたたくノックの音がラムの耳に入ってきました。 お兄ちゃんです。 二人暮しの家のなか、今ラムの部屋にノックを入れられるのはお兄ちゃん。 お兄ちゃんがラムの部屋に来たがっているのです。 ラムは吐き捨てるように「なんの用?」ドアに向かって言いました。