「お兄ちゃん、ラムが作ろうか?」 …………。 「どうしたの、お兄ちゃん。そんな不思議そうな顔して?」 ……………………!? 俺は自分の耳を疑った。 目も疑った。 学校でラムの悪口を言ったのは確実だ。 それを悪魔(ラム)が黙っているはずがない。 割り箸も折られて渡されたし。 「お兄ちゃんは休んでて。ラムがやっておくから」 俺が混乱する中、ラムはさっさと夕食の準備を始めた。 逆に怖い。もしかして、毒でも入れる気か? 俺は恐る恐るラムの表情をうかがった。