そこへ、七瀬先輩がきました。 4時間50分、約5時間の遅刻です。 先輩は作業着から、ジーパンに黒いワイシャツという普通の格好になっていました。 顔には無数の擦り傷があり、左の頬は腫れています。 「ゆいちゃんごめん!遅刻した!」 先輩が言いました。 「大丈夫ですよ?」 私は笑顔で先輩を迎えます。出来るだけ、自然に迎えます。 「先輩こそどうしたんですか、その傷?大丈夫ですか?」 「あ、あぁ、ちょっと喧嘩しただけだから、全然大丈夫だ!」