私は、その人影の正体がわかった

ウィルでもティルでもない

「ローレン クロード…さん?」

私は、人影に問いかける

人影は、一瞬ビクッとしたのがわかる…

「ローレン クロードさんなんでしょう?」

私は、再び問いかける

すると…

「なぜ…私の名を」

暗闇から、深紅の瞳が光った

「声…ウィルに似てるのね…」

そう言うと、いきなりローレンが乱暴に私を押し倒した

「ウィルの名前を出すな!!
あいつの名前なんか聞きたくない!!」

怒鳴りながら私の首を締め付ける

「……んぁっ!!」

抵抗しても、男性の力にかなうわけない

苦しい…

苦しいよ…

私は、抵抗をやめた

いや…苦しくて、抵抗できなくなっていた

意識がなくなる…

そう感じたとき…

ローレンの手が私の首から離れた