決めた。もう迷わない。


あたしは勢いよく立ち上がるとPUMAのジャージを脱ぎ捨てた。


真っ白なニットのワンピースと真っ白なコートを羽織る。


白い服に身を包み、金色の髪をなびかせたあたしが姿見に映る。


これってまるで、遼平みたいじゃん。




スゥエードのブーツに脚を突っ込んで、あたしは家を飛び出した。


18:45


約束の時間の、五分前だった。