「おかえりー」 今度は新聞見ながら返事してきた。 朔耶と同居して、早1ヶ月。 当たり前だが、何の進展もない。 お互い婚約者として、そのことは何にも触れない。 「そーいえば、さ。翠の高校、今度文化祭あるんだろう?」 いつものように夕飯を一緒に食べていたら、そう聞かれた。 「何で、知っているの?」 「地域新聞に載っていた」 へえ~ 生返事しかできなかった。 校長、目立ちたいもんね。