その日を境に僕と八幡は度々一緒に帰宅しては二人で会話を紡いだ。


僕としては『一緒に帰りたいな』と思う事はなかったけれど、別段嫌でもなかったのでそれを受け入れる事にした。


一緒に帰宅するなかで知ったのたけど僕の家と八幡の家は意外と近く、ほとんど最後まで一緒に帰ることが出来た。


僕らは色んな話をした。


社会の事。学校の事。クラスメートの事。家庭の事。


そして自分たちの事だ。


八幡は弱々しく言った。自分が何故嫌がらせを受けているのかを。


最初は、どこにでもあるような事から始まった。


八幡はクラスの中心人物、先日財布を盗られた奴から夏休み前に告白されたのだと言う。


しかし八幡はそれを断り、奴はそれを不満に思い八幡に嫌がらせを始め、そして扇動したらしい。


同じ男として恥ずかしく思う。