ところが悪いことは続くもので、彼が失踪してから二週間後、前の年の卒業生が母親に連れられて来た。 彼女は目を真っ赤に腫らし、母親は顔を真っ赤にして目は血走らせ物凄い剣幕だった。 塾の玄関を入るなり俺に詰め寄り「佐々木先生って人いないんですか」と声をあらげた。 「え…はい…うちの方でも困ってるんです。連絡がつかないもので。」 「あなた塾長でしょどういう教育されてるんですか」