佐古田に出会ったのは


ちょうど世間が

クリスマスやお正月に
浮かれ始めた頃だった。


~三年前の冬~



あたしは

当時付き合っていた
健輔という男と

ジュエリーショップに
来ていた。



健輔は6つ年上の
医者のたまご。


見た目も性格も

これといってタイプでは無いが

親が大学病院の教授を
している事から

将来の安定は

保証されていた。


どうせ結婚するなら

不幸にはなりたくない。

そんな思いだけで
あたしは健輔と
繋がっていた。