あたしは毎日ゆうき君にメールをし続けた。
本当のあたしを隠したまま…

だって、ゆうき君のタイプは…
あたしとは真逆。

本当のあたしは、校則なんて守るどころか、いつも風紀検査の後は、生徒指導室に呼ばれていた。

髪が茶色い!
ピアスをするな!
スカートをひざ下まで下げなさい!
靴下は三つ折りにしなさい!
あげればキリがない…
毎回最後に言われる事は、寂しそうに
「なぁ、田中。2年生までは真面目やったのに、どうしたんや…?」

先生は絶対に理由をわかっているはず。

ただ、触れてはいけないと思ってるだけ。

これは、あたしなりの小さな抵抗。

誰にって?

あたしを取り巻く環境、その原因を作った親に…


不器用な中3のかわいい抵抗。

本当は真面目なのに、わざとそんな風にしているだけ。

本当に悪くなりきれない、中途半端なカッコわるい女の子だった。

あの日…あたしの中でいろんな押し殺した気持ちが爆発してしまうまでは…